矯正はしたいが「歯を抜くこと」に抵抗感がある方は多いと思います。できることなら抜歯せずに矯正ができればベストですが実はいくつかの治療方法があります。
あなたの歯を抜かないで矯正治療する方法。その3つの「答え」をご紹介いたします。
目次
なぜ歯を抜いて矯正をするのか?
そもそも矯正するのになぜ歯を抜かなけらばならないのでしょうか?
よく例えられるのが「2人掛けのベンチに3人は座れない」理論です。歯が並ぶスペース(=ベンチ)と歯の大きさの総和(=座る人数、体格)で
スペース < 歯の大きさの総和(足し算します)の場合 は並びきれず歯がはみ出してしまいます(歯が一列にならばない)。
そのため歯を抜くことにより
スペース=歯の大きさの総和(抜くことで小さくなります) することで歯がきれいに(一列に)並びます。
特に上顎前突(出っ歯)などのケースは前歯を後ろに移動させるためのスペースを歯を抜歯することで確保します。
でも、「矯正はしたいが、歯を抜きたくない」場合、他に選択肢はないでしょうか?
実は以下の選択肢がありますのでご紹介いたします。
歯を抜いておこなう矯正の場合
歯を抜いて矯正する場合はどのような時でしょうか?上の前歯がでているケース(上顎前突、じょうがくぜんとつ)の例でご説明します。
図は「上の歯並びを 下⇒上 にのぞいた時のイメージ写真」です。画像の上方向がお顔の正面方向になります。
でている前歯(6本)を「引っ込める」ために、少し後ろにある小臼歯を抜歯します。
そこにスペースができますのでそこをめがけて前歯6本を後ろに動かしていきます。
歯を大きく動かしたい場合に良く使われます。
①IPR(アイピーアール、ディスキング)
歯を抜かないで、1本の歯のサイズを小さくする方法です。歯の幅を小さくしていきできた隙間(スペースを)を複数個所作ることによりできたスペースを利用します。
②歯列弓拡大(しれつきゅうかくだい)
歯が並ぶスペース自体を広げる方法です。要するにベンチを大きいタイプに替えることにより3人座れるようにします。
③臼歯(きゅうし)の後方移動
これも歯が並ぶスペースを広げる方法です。まず、1番奥の歯を後ろ(奥の方向)に動かして、それが動いたら次は奥から2番目、その次は3番目…、という順番に一つ一つ後ろに送っていく方法があります。
動かすステップが多くなるため時間がかかります。
まとめ
・歯を抜かないで矯正する方法は存在する。
・動かす距離によって方法を選択することが多い。