マウスピース矯正とは何なのか?

マウスピース矯正のすべて

「歯並びを治したいけど歯に付ける装置が気になる・・」と思う人は多いと思います。

今までの矯正治療の主流は歯に装置(金属製orセラミックス製)を固定するタイプですが、最近では目立ちにくい「マウスピース矯正」タイプをご希望される方も増えてきました。

目立ちにくく、新しい矯正治療法である「マウスピース矯正」とは?その「答え」を解説いたします。

そもそも矯正治療の方法はどんなものがあるのか?

 ①歯の表に装置を付ける方法

表からおこなう矯正治療のイメージ

左:セラミックス製、右:金属製

 

歯の表に矯正装置(ブラケット)を付けておこなう歯科矯正の方法です。

メリットとしてはオーソドックスな方法で、微調整などし易いことがあげられ、デメリットとしてはご自身で取り外すことはできず、すこし目立ちます。

金属製の装置が主流ですが、目立たないように透明なセラミックス製やプラススチック製の装置を使用する事もあります。

 ②歯の裏に装置を付ける方法

歯の裏からおこなう矯正(舌側矯正)の実際の例

歯の裏側に装置とワイヤーを付ける(下の歯)

「矯正装置を見えないようにしながら歯並びを治したい」場合の方法になります。固定式の装置を歯の裏側に付けて歯を動かしていきます。

メリットとしては矯正装置が見えない点になり、デメリットとしては、なれるまでしゃべりにくくなる期間があり、お手入れも難しくなります。

 ③床(しょう)型の装置使う方法

歯科矯正装置(床型)

上の歯に付けるタイプ

成長期の小児矯正に使うことが多く、取り外しが可能です。

上の歯で1~2本だけ歯を動かしたい時、あごの大きさを広げたい時、などに使用します。メリットとしては取り外すことができる点ですが、デメリットとしては大きく歯を動かしたい場合などは不向きになります。

 ④マウスピースを使う方法

マウスピース装置の例

取り外し可能な透明な装置

1990年代後半くらいから応用されはじめ、他の矯正治療に比べると新しい治療法になります。

透明なマウスピースを交換しながら歯を動かしていきます。ご自身で取り外しが可能で、矯正装置自体が薄く透明なマウスピースのため目立たない装置になります。

マウスピース矯正とはいったい何なのか?

マウスピース型の矯正装置の実物(インビザライン)

マウスピース型の矯正装置(インビザライン)

マウスピース矯正とは、透明に近いマウスピース型の矯正装置(取り外し可能)を歯に装着して歯並びを矯正する矯正方法の一つです。

一人ひとりに合わせたマウスピース(7~50個ほどつくります)を交換しながら少しずつ歯を動かしていきます。

 

マウスピース矯正の6つのメリット

マウスピース矯正した例(術前と術後)

マウスピース矯正の例(治療期間13ヶ月間)

 

 ①目立ちにくい

透明に近いマウスピース型の矯正装置なので、従来型の方法と比べると非常に目立ちにくい装置になります。

※当院のスタッフの治療もおこなったことがありますが、仕事中に装着していても「見た目」や「話す時」など付けているかどうか私も忘れるほどの感じでした。

 ②自分で着脱可能

今までの矯正治療だと一度器具を付けると治療が終わるまで装置をお取りすることができませんでしたが、マウスピース矯正は①食事のとき、②写真撮影、③スピーチ時、など場面に応じて自分で外すことができます。

 ③痛みが少ない

金属を使用しないため(合成樹脂製)唇や口の中の粘膜などを傷つけにくくなります。

 ④お手入れがしやすい

毎日のお手入れもマウスピースを外しておこなうことが可能なため、天然の歯と同じイメージでブラッシングが状態と同じイメージでブラッシングができます。

矯正用のワイヤー(金属製の細い線、針金)を使用しないため、お手入れ用の補助用具(歯間ブラシ、など)の種類も少なくてすみます。

 ⑤装置が外れることがない

もともと着脱式のため、装置を固定するタイプでの「装置が外れて→緊急的に診てもらう」などの緊急事態が少ない事もメリットのひとつになります。

 ⑥急な引っ越しなどのライフスタイルの変化があっても大丈夫

治療をはじめたものの急な転勤や引っ越しが決まってしまいかかりつけの先生に診てもらえなくなってしまい、心細くなってしまうケースも「ゼロ」ではありません。

しかし、マウスピース矯正なら、装置自体をご自身で付け替えることができるため、比較的少ない通院頻度で治療を継続することが可能です。

マウスピース矯正の2つのデメリット

 ①きちんと付けないと動かない

取り外せるメリットの反面、きちんと付けていないと歯が動かない点です。

一日22時間以上付けてないと「歯が動かないため」指定された時間を守ることが極めて重要になります。

 ②苦手なケースもある

例えば、前から4番目の歯(第一小臼歯)の抜歯が必要なケース(前突、出っ歯、など)など、歯をお取りする必要がある場合は通常の固定式の装置で矯正治療する方が良い場合もあります。

※マウスピース矯正は ”足場になる場所”  が多い方が得意。

そのため、マウスピース矯正の得意ケース、不得意なケースを見極める必要があります。

どのような人にマウスピース矯正は向いているか?

 目立たないように矯正したい

矯正装置は目立たなければいうことはありません。特にお仕事をお持ちの成人者の場合は「人知れず」矯正をおこなうことが可能です。電話で話したり、対面で話をしても違和感はありません。

もし、アップの笑顔で写真撮影をする場合はその時だけマウスピースを外すことで対応できます。1メートル位離れると第三者が気づくこともほとんどありません。

※当院のスタッフで実証済み。

 抜歯しないケース

マウスピース矯正は、歯がある方が動かしやすく、抜歯して歯が少なくなるケースは難易度が高くなります。

歯を抜歯して矯正するケースの場合、最初は通常のワイヤー(針金)を使うタイプで治療をすすめ、途中からマウスピース矯正に変更することにより矯正装置が目立つ期間を短縮することも可能です。

マウスピース矯正の治療期間と実績は?

 期間

歯を動かす量が少ないケースでは数か月で終わることもありますが、平均的な治療期間は1~2年と従来型の矯正治療とほとんどかわりません。

マウスピースの交換頻度は、基本的に2週間に一回になります。

※複雑なケースは2年以上かかることもあります。

 実績

アメリカでは20年以上も前からマウスピース矯正がおこなわれており、これまでマウスピース矯正をした人は世界で470万人以上(2017年8月、Align Technology,inc 調査)になります。

マウスピース矯正の治療費(価格、費用)は?

20年間の矯正の費用と美容に関する費用の比較の表

女性が美容関係にかける費用との比較

※表:美容にかかる費用の比較調査 アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社 より筆者改変

マウスピース矯正の平均的な費用は100万円前後(アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社 調査)になりますが、費用に関しての設定は各歯科クリニック様でことなりますので事前に相談されると良いと思います。

歯列矯正はどちらかというと「機能の改善(発音、かみ合わせ)」よりも「審美、美容」目的の場合が多く、例えば女性の方で毎月使用する美容院、エステ、フィットネスなどの美容に関係する「お金」と矯正の治療の「費用」を20年単位で比べてみると図のようになり、治療に踏み切るかどうかの判断の参考になるかもしれません。

 

マウスピース矯正を実際おこなった人の感想は?

 日常生活はどんな感じ?

従来の装置と比較して、食事の制限が少なく、外食の時でも「専用ケース」に入れて、食べ終わったら歯磨きをして再び装着すればOKです。ブラッシングもスムーズにおこなえます。

マウスピースもきちんとお手入れをしていれば「におい」がでることもありません(専用洗浄剤もあります)。

通常歯磨きと同じように歯ブラシと歯磨き粉を使い、マウスピースの外側と内側をやさしく磨き、良くすすぎます。

※熱いお湯は変形することがあるので使用しない事。

まとめ

・マウスピースを替えながら歯を動かす矯正方法。

・目立たない、自分で着脱できる。ただし装着時間を守らないと動かない。

・自分のライフスタイルにあわせて治療ができる。

・苦手なケースもあるので歯を動かす方法は担当の先生と相談することが大切。

 

≪参考文献≫

「マウスピース矯正の真相に迫る!」 アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社

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