歯周病が治らない7つの原因と対処法

歯周病が治らない7つ原因と対処法イメージ 周病(歯槽膿漏、しそうのうろう)は世界で最も患者数が多い病気と知られ、ギネスブックにも載っています。日本の場合30歳以上の約8割がかかっているといわれ、重度の歯周病は40~50歳代から増えていく傾向があります。

その歯周病ですが、いろいろな要因が絡み合ってできている病気なので、その要因の数が多かったり、見逃している場合は治療しているのにもかかわらず良くならない場合があります。

あなたが(歯医者で)歯周病の治療をおこなっているのにもかかわらず、痛みや、腫れが繰り返し改善しない場合の原因(理由)と対策の7つの「答え」を解説いたします。

■動画で歯周病の解説がご覧頂けます■

「歯周病が治る」とはどういうことをいうのか?

よく「歯周病は治りますか?」というご質問を頂戴することがあります。

私は「良くなります」とお伝えすることが多いのですが、なぜそのような「言い回し」になるかを(例)をあげてご説明いたします。

(例1) インフルエンザになった→ 2週間後に良くなった    「治った」です。
(例2) カッターで手を切った → 傷が閉鎖し傷跡もない    「治った」です。
(例3) カッターで手を切った → 傷が閉鎖したが傷跡が残った これも「治った」状態を指します。

歯周病の「治る」の場合は(例3)に近く、

  歯周病の「進行が停止」することを「治る」といいます(歯ぐきの骨が元に戻るのとは違う)

ここで注意しなければいけないことは、歯周病で一度無くなった骨(痩せた骨)は通常元には戻らないことが多いので再生治療などはありますが)、もし「骨も元通りにする」ことを「治る(骨が量、質とも元に戻る)」とした場合は「治らない(無くなった骨ははそのままなので)」ということになります。

言い方を変えると、「歯周病が治っても、無くなった骨は元の状態には戻らないよになります(早期治療が大切な理由がここにあります)。

そのため、「骨も元通り(傷がきれいに治るイメージで)になる」と誤解を招いてしまうため「良くなる」とお伝えすることにしています。

※専門的には「治癒(ちゆ)」や「症状安定」といいます。具体的には、①痛みや腫れが無く②歯周ポケットが3mm以下③歯周ポケットからの出血が無い状態が④持続している、ことを指します。

※「インフルエンザ」や「傷」の治りと違う点に注意。

以下、(歯医者に行っているのに)歯周病が治らない原因(理由)を解説いたします。

 ①喫煙する方は治りにくい

おタバコを吸われる方は歯周病が治りにくくなります。喫煙される方はしない方より歯周病が2~8倍悪化しやすいことがわかっています。喫煙歴、1日の本数によって違いますが、1日10本以上の喫煙者は「ヘビースモーカー」といい、特に注意が必要です。

自分はタバコは吸わないが、周りの方が吸うための「受動喫煙」も影響があります。

※「ヘビースモーカー=1日10本以上」はWHOの定義。

 対処法

禁煙(禁煙外来、等)する。効果は限定的だが、本数を減らしたり、電子タバコにする。

 ②意外とお手入れができていないことが多い

歯垢の残りグラフ

歯垢(プラーク)の取残しが意外と多い

お手入れが不十分だと歯周病は治りません。円グラフは「歯みがきに自信あり」と答えた人の歯垢(プラーク)の磨き残しの状態になります。

歯周病が良くなるには磨き残しを20%以下にする必要があります。

 

このグラフは「歯磨きに自信あり」と答えた人100人のデータ(ライオン様調べ)ですが

磨けていない  :80%以上の磨き残し

やや磨けていない:60~79%の磨き残し

やや磨けている :21~59%の磨き残し

としていますので、1人も20%以下の人はいないことがわかります。歯周病の予防のために歯磨きをされている方も多いと思いますが、お手入れに自信のある方でも意外と磨き残しが多いことがわかります(60%程度の磨き残しが日本人平均値)。

 対処法

磨き残し(歯垢、プラーク)が残っている場所がわからないことには対応ができないので「染め出し液」で歯垢に色を付けて目で見えるようにし、専門的にお手入れ方法の指導を受けることが必要です。

これを専門的には「プラークコントロール」といって一番重要な「治療」になります。ここがクリアできてないと歯周病は良くなりません。

一度クリアしても時間が経つとだんだん元の状態に戻る傾向があるので常に意識する必要があります。この部分でつまずいてしまうと他のどの治療をおこなっても良くなりません。

※「プラークコントロール(ホームケア、お手入れ)=治療の一部」との認識が大切になります。

 ③歯石が取りきれてない

縁下歯石除去の治療前と治療後のイメージ画像

縁下歯石をきれいに取り除くことは実は難しい

歯石(特に縁下歯石)が取りきれてない場合、歯周病が治らないことがあります。歯周病の治療では歯石を取る治療をおこないますが、歯石にも2種類あって

①目で見える「縁上歯石(えんじょうしせき)」

目で見えない「縁下歯石(えんかしせき)」 があり、両方取り除く必要があります。

①の縁上歯石は目で確認でき、まず取り残すことはまずないのですが②の縁下歯石は歯ぐきの内部についていて目で見えないため取り除く技術の差がでやすい治療になります。

取残しの量が多いともちろん良くなりません。

 対処法

実績、技術力のあるクリニックを選ぶ。

 ④治療終了後の定期管理をしていない

治療後、定期的に通院しない場合治らない(再発)することがあります。歯周病は再発しやすい病気なので、良くなったからといって、そのまま放置してしまうと再び病気が進んできます。

よく歯科で「~ヶ月毎に来てください」と説明があるかと思いますが、専門的には「メインテナンス、SPT(エス、ピー、ティー)」などの歯周病の継続管理をさします。

ご自身のお手入れだけでは取れない場所の歯垢(プラーク、バイオフィルム)を1~6ヶ月毎(お手入れやお口の状態で変わります)にリセットする必要があります。

 対処法

継続管理してくれるクリニックに通院する。健康管理のための時間をつくる。

 ⑤かみしめ癖が強く歯に負担がかかる

かみしめの癖がある方は治りにくい傾向があります。就寝時の歯ぎしり、くいしば、昼間のかみしめ癖、が強い方は「歯が揺らされ、負担が大きくなる」ので歯が「グラつき」やすくなることがあります。歯がグラつくと歯を支えている歯ぐきの骨が痩せやすくなる傾向になります。

 対処法

かみ合わせの調整、就寝時のマウスピースの着用。

 ⑥全身的な病気があり、薬を飲んでいる

全身的なご病気がある場合、歯周病が治りにくくなります。糖尿病、腎臓病は体の免疫力の低下させます。骨粗しょう症は歯ぐきの骨にも影響をきたします。高血圧、心臓病、脳血管疾患、などのお薬の副作用で歯ぐきが腫れやすくなる場合があります。

 対処法

担当の歯科の先生に「通院している医科」「飲んでいるお薬」の情報を伝える。

医科の病気の治療をしっかりおこなう。

 ⑦毒性の強い歯周病菌がいる場合

毒性の強い歯周病菌がいる場合、歯周病が治りにくい場合があります。歯周病の原因はお口の中に存在する細菌(バイ菌)の持続的な感染です。お口の中には健康な方でも300~700種類の細菌がいます。存在する細菌の種類は1人1人違います。歯周病菌の種類も多数ありますが、毒性の強いタイプがまれに存在することがあります。

 対処法

唾液中、歯周ポケット内の細菌検査をおこなう。場合によっては抗生剤を服用する。

まとめ

歯周病が「治る」とは歯周病の進行が「停止する(or緩慢になる)」ことを指し、「骨が元通りになる」ことではない。

・歯周病は多くの要因が絡んでいる病気なので、「何がその要因か?」を見逃すと良くならない。

・良くならない要因の大半は「喫煙」「お手入れ不足」「縁下歯石の取残し」「定期管理をしていない」である。

・良くならない原因を見つけられるかどうかはクリニックの実力による

 

【参考ホームページ】
・大手町デンタルクリニックホームページ

 

★歯の疑問を動画で解決!【動画で学ぶ歯の教室】

★他にはない視点とポリシー【Dr.島倉ブログ】

★東京都で歯周病治療おすすめの歯医者(歯科) | 公式【大手町デンタルクリニックホームページ】

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